あたしと夜也が教室を去るところを
睨むように見られてたなんて
あたしは知らなかった・・・。
「どこいくんだ・・・」
「え？なにか言ったー？朝也くん？」
「いや、なんでもないよ。
・・・なんでもないんだ」
………………
「夜也？」
「ん？」
無言で歩き続ける夜也に話しかけていいの
か分かんなかったけど
思い切って話しかけると普通に返事が
返って来て安心した。
「どこにいくの？」
「そうだなー、屋上とかで一緒にサボんね？」
いつもの意地悪な顔でニッと夜也は
笑った。
「羅菜、も聞きたいことあるでしょ？
言わなきゃって思ってたんだ。」
「うん・・・」
あたしが頷くと着いた屋上のドアを夜也が
開けてくれた。
