鈴音とずっと話してたけど
遅くて休みなのかな?と思ってた。
会えて心から嬉しいけど
夜也、なんだか機嫌悪い?
「羅菜」
「ん?」
「迎えに行けなくてごめんな」
名前を呼ばれたときは少し怖い雰囲気
だったけど
すぐにいつもの優しい表情になった。
「ううん、いつも来てもらってるし」
「だって俺が行きたいからさ。
明日は行くから、絶対に」
「うん」
そんな絶対なんて
そこまで
重要視してくれなくてもいいのにな。
確かに早く会えて嬉しいけど。
あたしはこれから起こることが予想できな
くて
『絶対』ってことに意味があるなんて
今はまだ分からなかった。
少しだけ、
今日はみんながいつもより騒がしいこと
だけが分かってた。


