「くすっ、なにそれー」
「あら、お節介だった?」
「いやいや」
お母さんの問いかけにあたしは笑い
ながら
首を横に振った。
お母さん
そりゃそうかもだけど今回は違うわ。
ありがとね、
そう考えてくれてさ。
娘はなんも返せてないのにね。
「で、今日はバイトなんでしょ!?
疲れてるかもだけど行ってきなさい!」
「えぇ!?」
「自分のお金は自分で稼ぐの!」
「ちょっ」
あたしはなぜか玄関まで
引っ張られる。
笑顔であたしに
「いってらっしゃい」なんて言いながら
手を振るお母さん。
えっなんでそんなに厳しいの・・・。
「羅菜、頑張ってねー。
怪盗さんによろしくね?」
「う、うん・・・えっなんで!?」


