「さっきさ、
夜也が帰るときに声かけてきて
『羅菜が泣きそうな顔してた。お前
泣かせんなよ』
つってきて」
「・・・え」
バレてたんだ・・・
でも優貴くんで泣いてたわけじゃ・・・
「あいつバカだよな。羅菜ちゃんが俺が
いなくてないてると思ってやがる。
泣かせてんのはお前だろって思ったね」
「優貴くん・・・」
「それで分かっちゃった、
羅菜ちゃんの気持ち」
そのときの優貴くんの笑顔が
なんだか元気なさそうに見えたのは
あたしだけ・・・?
「羅菜ちゃん、」
「うん・・・」
「今日はありがとう!
楽しかったな。俺ちょっと用事があって
帰んなきゃ」
「え?」
でも、まだお昼過ぎくらいなのに・・・
それに
そんな様子少しも見せてなかったよね?
「羅菜ちゃんは気づいてないのかも
しれないね、2つの想いに」


