『羅菜、俺の携帯の番号知ってた?』
「…え?もしかして夜也?」
『えっ、そうだけど・・・知ってたんじゃ
ねぇーの?』
「いやいや!!!」
ばっちり知りませんでしたよそれっ。
相手が夜也だと分かったとたん
どうしていいのか分かんなくなった。
男座りもしてたけど
なんだか見られてないのに正座になって
しまった。
『じゃあなんでどうしたのって聞いたん
だよ?』
夜也のクスクス笑う声が聞こえる。
笑われてるのかよ・・・。
「それは・・・忘れて!
夜也こそなんであたしの番号知ってるの?」
あたしはまたどうせ鈴音が教えたんだろう
なって思ったけど
そうだった。
『え?俺には盗めない情報なんてねぇけど?』
さらっとそう言われ、
うん。
怪盗だったじゃんそういや、と
雑に思い出した。


