あたしは、
また静かに涙を流した。


「羅菜!?なんで泣くの!?
大丈夫?」


いきなり泣くもんだから、
鈴音はすごく驚いた顔をする。


そんな鈴音の驚く声が聞こえたん
だろう。

「は!?羅菜また泣いてんの!?」


あたしがまた泣いてるから、
夜也も心配してこちらに来る。

でもお願い、今は・・・
来ないで夜也・・・あたしは

私かにそう思っていた。



「羅菜・・・」

「夜也くん、悪いけど先に戻ってもらえ
ないかな?」


あたしに
触れる直前だった夜也にそう言ったのは
鈴音だった。

鈴音ね言う意味を理解したのか夜也は
「分かった、羅菜よろしくな」

とだけ言って先に戻っていった。


あたしは驚いたけど鈴音が

「これの方がよかったでしょ?」


そう笑って言ってくれて

「ごめんね」

あたしは鈴音があたしの気持ちを
察してそうしてくれたことに

気づいたんだ。