「羅菜、俺・・・「羅菜ーっ!!」

「・・・?あっ、鈴音っ」



なにか言おうとする夜也、
だけど

だけどタイミングよく鈴音が向こう
から走ってくる。


「夜也、なに?」

「いや・・・なんでもねぇー」

「そう?じゃあ、ちょっと行くね」

「あぁ・・・」



あたしは、
そう聞いたからすぐに鈴音の方に
走っていった。


「鈴音、大丈夫?
息切れてるじゃんっ」

「あたしは全然大丈夫っ。羅菜は
大丈夫だった?」


あぁ、
どうやら鈴音はあたしのあったこと
を知ってるみたい。


「全然大丈夫だよっ」

「え・・・?でも、羅菜まだなんだか
悲しそうだよ・・・?」

「えっ、そんなことな・・・っ」



そうだ、
あたしそんなことよりもっと悲しい
こと・・・経験してしまったんだ。