男の人の力はあきらかにあたしの振り
ほどけるようなものじゃなかった。
どうしよう・・・
あたしはただ頭を抱えるしかなかった。
でも
そんなとき・・・
―――――ガシッ。
「あの、その手離してくれませんか?」
「あぁ?」
誰かが、
あたしの腕を掴んでる人の肩を力強く
掴んだ。
誰?
太陽の光であまり顔が見えない。
「邪魔すんなよ。ね?遊ぼうよ?」
「え?いやだから・・・」
「だから、その汚い手を離せっつってん
だろーが」
「いてっ!?」
声がけを無視されてか、
さっきの男の人は次はあたしの腕を掴ん
でる男の人の腕を
力強く掴んだ。
男の人は痛みで腕を離した。
助かった、そう思って顔を上げたあたし
は・・・
「よ、るや・・・?」
そう、
夜也の顔が目の前にあった。


