「なにを盗んでほしいの?」

「あたしは・・・・・・
現実とか非現実的とか・・・そうやって
比較して考えてしまう自分のだめな部分
を・・・ってごめんっ!!なに言ってん
だろうね!?」


あたしは
少し焦りながら桐谷くんから距離をとる。


「ナイトって言ってたけど、それって今
なんか騒がれてる怪盗?夜の帝王」

「う、うん・・・本当バカだよねっ」


怪盗さんがそんなことできるわけないよ
ね・・・


「ナイトって怪盗さ、変なんだよなぁー」

「なにが?」

「盗んだりとかは上手くするけど、
絶対に誰かに目撃されてるんだよ。
盗んでること」

「ぶはっ、そうなの?」



あたしは思わず吹き出してしまう。
だってだって

その怪盗さんやっぱり変わってるんだね。