桜の蕾が、暖かな春の訪れを知らせていた。

窓から見える景色も、あの頃の冷たいものと違っていて。

裸だった枝に、緑色の葉が顔を出し

それは光を浴びて大きく広がった。



だから――


もう、いいよ。


寒くないよ。


もう、起きる時間だろ――?