年下のカノジョ~あの子は高校生~

 すると、正和さんも黙ってしまった。


 沈黙が流れる厨房。



―――このままだと正和さんが可哀想だし、そろそろ許してあげようかな?




 そう思って顔を上げようとした時、正和さんはガックリと肩を落として大きくため息をつく。

「そうだよね。
 俺みたいなオジサンと“いざ結婚”となったら困るよね・・・・・・」

 
 うつむく私には彼の表情が見えないけれど。


 声からすると、すごく寂しそうにしているに違いない。





―――ちょっとからかうだけのつもりだったのに!



 あわてて顔を上げた。 

「正和さん、違いますからっ」









 
 見上げた彼は・・・・・・、にやりと笑った。