唇をかみ締めて睨みつける私に、正和さんはちょっとオドオド。


「・・・・・・何か、勘違いしてない?」


「してません!」



「俺、別れるなんて一言も言ってないんだけど?」




―――・・・・・・え?


「じゃぁ、“今から俺の彼女じゃない”ってどういうことなんですか?!」

 鋭い眼差しを彼に向ける。




「それって、私を彼女として認めないってことですよね?!」

 睨んでいないと、泣き崩れてしまいそうだから。




「あと、今日の正和さんはすごくよそよそしいです。 
 私の事が嫌いになったからですか?!」


 しばらくお互いが無言。



 彼を睨みながらも、涙を流す私。

 そんな私を不思議そうに見る彼。