愕然としている私。

 頭の中は真っ白で、指先は痛いほど冷たい。



 正和さんは覚悟決めたように私に向き直り、今度はじっと見つめてきた。


 そして・・・・・・。



「由美奈ちゃんは今日から・・・・・・、ううん、今から俺の彼女じゃないから」


 彼の顔は青白く、ひどく緊張しているのが分かる。



 この言葉のために、正和さんは最近ずっと、タイミングを探していたんだ。





 やっぱり、さっきのは聞き間違いなんかじゃなかった。


―――『俺の彼女じゃないから』・・・・・・?


 震えていた手は更に大きく震える。