「現実に年齢の差は変えられないけど、気持ちの上でならいくらでも縮められる・・・・・・。
 初めて正和さんの家に来たときに言われてたのに。
 私、周りを気にしすぎて、そんな大事なことを忘れていました」


 一瞬目を伏せる。


 が、パッと視線を上げる。


「会えなかった間に、私も色々考えたんです。
 どうすれば、正和さんと仲良くやっていけるのかなぁって。
 おじいちゃんの家にいる間に考えて、考えて。
 ようやく自分なりの答えを見つけたんです」

 その瞳には自信の光が見えた。


 ちょっと会わなかった間に、由美奈ちゃんは一回り成長したみたいだ。



「正和さんは自分のことをしつこいって言ってたけど、私も結構しぶといですよ?
 ・・・・・・なんてね」

 彼女の口からクスリと笑みが漏れる。


「やっぱり、私達ってお似合いですね。
 ふふっ」


 小さく笑った由美奈ちゃんが俺の首の後ろにするりと手を回し、顔を少し持ち上げる。

 


 そして。

 やんわりと俺を引き寄せて、そっとキスをくれた。