私がこの手を拒んだら・・・・・・。
 


 きっと、『そっか』の一言で済ましてくれるだろうけど。

 彼を傷つけるに違いない。
 


 正和さんを傷つけることなんてしたくない。



 私は手をつなぎたくない訳じゃなかった。

 むしろつなぎたい。



 だけど。

 不釣合いな私と一緒にいて、正和さんが変に思われるのはもっとイヤだ。




―――どうしよう。







 迷っていたら、私の右手がパッと摑まれた。