「明日は店休だものね。
 なるほど、なるほど。
 デートってわけねぇ」
 腕を組んで、叔母さんが何度もうなずいている。




「いけませんか?」


「いけないことなんて、1つもないわ。
 私、柏木さんの事も正和君のことも大好きだもの。
 お似合いよ。
 ただ・・・・・・」
 真面目な顔に戻って、俺を見る。


「ただ?」

―――何だ?


「業務がおろそかになるようなことは絶対にダメよ。
 それだけは忘れないで」

 最後の最後に店長としての顔に戻り、叔母さんは厨房をあとにした。







「ふぅ。
 ちょっとびっくりした」

―――話の分かる店長でよかった。



 俺はやれやれと胸をなでおろす。