「三山さん」
 はにかみながら、俺を呼ぶ。

 ふふっ、と笑って、由美奈ちゃんは俺の胸に頬を寄せた。
 



 俺の大好きな彼女の笑顔。

 今日からはこうして、すぐそばで見られる。



 そして。

 俺がこの笑顔を守っていく。




 その使命感が心地いい。






「“彼女”として抱きしめられるのは、初めてですね」

 首を少しかしげて、俺を見上げる。
 

 間近で見ると、さらに可愛い。


「夢じゃないんだぁ」

 由美奈ちゃんが俺と同じ事を言ってくる。





―――ああ、もう、なんて可愛いんだ。


 抱きしめる腕に、つい力が入る。