≪SIDE:由美奈ちゃん≫
 

 明かりの消えた寝室。


 ベッドの上で仰向けの私。

 ぼんやりと天井を見ている。



「お母さんのバカ・・・・・・」

 まぶたがジワッと熱くなる



「私より年の差が少ないからって、あんなに嬉しそうにすることないじゃない・・・・・・」

 枕をギュッと抱きしめた。


「どうして・・・・・・。
 どうしてもっと早くに私を産んでくれなかったのよ」



 言っても仕方のない恨み言。


 お母さんは悪くない。

 誰も悪くない。



 分かってる。

 わかってる・・・・・・けど。


 切ない。



 胸の奥が変に苦しくて、苦しくて。



 ポロリ。

 涙が伝い落ちる。




「バカ。
 バカ・・・・・・」


 誰に対して言ってるのか、分からない。



 私は夜遅くまで、泣き止むことが出来なかった。