「わかった。
 2人とも気をつけて帰るんだよ」

「はい。
 ありがとうございました。
 とても楽しかったです」

 由美奈ちゃんが頭を下げると、それにならってけんた君も頭を下げた。

「おにいちゃん、今日はありがとう。
 すっごくおもしろかったよ」


「どういたしまして。
 じゃあね」
 2人に手を振ってやった。




「“おにいちゃん”かぁ。
 いつか“お義兄ちゃん”になれたらいいのにな」



 そんなことを考え、1人でニヤニヤしながら俺は車に戻った。