俺の列席者は家族だけ。



少し寂しい気もするけど…ある程度、予想は付いていた。


親族が揃わなかったのは俺の力不足。
まだまだ、他の親族の役員たちをひれ伏せるコトが出来てなかった。



俺は厳かな式の途中に、不覚にも欠伸。


先々週はイタリア、先週はシンガポールと立て続けに海外出張。

時差ボケや睡眠不足で、疲労はピークに達していた。



隣に立っていた留奈が俺の欠伸を目撃。


留奈は軽く笑った。



「・・・」


厳粛な式の途中に俺は思わぬ失態を見せてしまった。