【華】



「サイレントベビー…。」


とりあえず家に帰ってきて
晴さんと2人で話し合いなりなんなり
させてあげたかったからアヤちゃんと晴さんは
アヤちゃんの部屋に上がってもらった。


3人で目の前の赤ちゃんを観察するんだけど
本当に笑いも泣きもしない。


「ユリの言うように本当にサイレントベビーかもしれませんね。しかもかなり重症の。」

「それってなんなんだよ?」


「はじめは笑わなかったり表情が乏しいです。だんだんひどくなると泣きもしなくなります。本能レベルでまずいです。原因は色々あるんでしょうけど母乳時の携帯、テレビ。ネグレクトによる愛情不足、愛着障害です。断言はできないですけどね。」


「詳しい!!冬馬!流石お医者さん。私初めて見た。」

「へぇ〜愛情持って育ててやらねぇとな」


「そうだよね…!とりあえず!オムツとかミルク絶対いるよね!ネットで調べたレベルだと本当にわからない!ごめん…子供一人育てるの舐めてた訳じゃないけど、大変。本当にごめん!!私頑張るから協力してほしい。柚月車乗せてほしい!」


おむつもミルクも一式揃えると電車と歩きで帰ってくるのは不可能。
まぁタクシー使ってもいいけどみんなで行けるなら行きたいな〜


「俺は全然協力する!楽しそうだしな〜!」

「5人でゆっくり育てましょう。きっといい子に育ってくれると思います」


いつ見ても可愛い柚月の笑顔と綺麗な冬馬の笑顔には癒される。
嬉しくなってとても幸せな気持ちになる。


「ありがとう!柚月、冬馬!」