背中から一気に温もりに包まれて壊れてしまいそうになった。

冬馬がいつから聞いてたかわからない。でも抱きしめてくれて肯定してくれた。


でもまだ苦しくて苦しくて酸素がなくて頭が回らない。
フラフラする。


「大丈夫ですから、ユリ。ゆっくり呼吸して下さい。」

「冬馬…冬馬…」


「うんうん。大丈夫ですよユリ」


気づけば冬馬は正面から抱き締めてくれていて
頭を撫でてくれていた。

呼吸もかなり落ち着いた。


「ユリは優しすぎんだよ。酸素取り込めなくなりそうになるまで人のことを思うな。こっちが泣けてくる。ここの家に2人を連れてくることを許してやるからそんな顔すんな」

「ユリー…あ…りが…とうね…。晴の様子と子供の様子見に行くのユリがいたら心強いわ。」


「ありがとう!!!」

しっかり笑えた。愛の溢れかえるこの5LDKの家は最高だよ。