「……これどこ〜?」


「あ、これはー?」


「ちょっと待ってー!!」


教室の空気はなんだか騒がしい。


それもそのはず。


文化祭を5日後に控えてるために、学校全体が文化祭モードなんだ。


「ねぇ、これどうすればいい?」


「あー、アイツに聞いて!」


あたしはアイツを指差す。


あたしとアイツは、文化委員になってしまった。


『お前らなんだかんだいっても仲いいからいいだろ?』


という先生の横暴で。


季節は秋。


アイツの好きな人を聞いてから、別にこれといってなにかあった訳でもなく。


いつの間にか、季節は秋になっていた。


「あの〜、この衣装、どこに置けばいいかな?」


………ドキ。


あの子があたしに話しかけてきた。