一時間程経っただろうか。


彼のマークは、緑色に変わり、オンライン表示になった。



−ケータ:つらい…−



またこの一言。



−エーコ:何が?お願い、教えて…−



画面にかじりつく様な状態だった。

必死に反応を待つ。



相変わらず、沈黙が続いた。


蛇の生殺し状態だ。

どうしようも出来ない時間の流れを、なんでもいいから、断ち切って欲しかった。



−ケータ:俺、エーコが好きか分からなくなった…−




さっきまで、さっさと言って欲しいと思ったことも、いざ言われてしまうと、かなりショックだった。



こんなに、いとも簡単に終止符を打たれるとは、これっぽっちも考えていなかった。



一方的な発言は、身勝手とは言い難い、

それ以上に酷で、

悲しい、

この世に存在する言葉では表現することは困難に等しいものだった。