「このナリじゃないですか。イジメにあって、退学も考えたんですけど、先生も親も別に退学はしなくて良いって……」


「ナリって?」



「オ……タ……ク……;;」



「へぇっ;;」



妙な間を持たせて、照れながら言われて思わず引く。

七星も隣で苦笑いをし、斗志樹はポカーンととなってる。

ナリと言うほど派手でもないのに、言葉のセレクトもおかしい。



「君の事はだいたいわかった;;あのイタズラ電話はどうしてしたの?;;」



「愛依さんに怒られたくて;;」



「は?てか、何で私の名前まで?」



思わず、素で返してしまった。

面識はない筈なのに、どうして私のフルネームを知ってたのか。

私、名乗った……?



「愛依さんは覚えて居ないでしょうが、僕の友達を怒った事があるんですよ!!」



「と、友達を?;;」



「はい!あれは13年前の春の事でした!愛依さんは幼稚園児だった僕たちが公園で火遊びをしてた、いきなり怒鳴って来たんです!いけない事をしてました。僕も反省をしました!けど、親にも叱られた事のない僕には幸せでした!僕も高校生になり、次は立派な姿を見せようと頑張りましたが無理でして、愛依さんについて調べてたら警察官だと知り、ネットでは愛依さんのデスクの電話番号が流出してて、ちょっとした遊び心にやってしまいました!本当にごめんなさい!でも、叱られたかったんです!愛依さんが大好きなんです!僕ではダメでしょうか!!……ハァハァ;;」



早口で一部聞き取れなかったんですが;;