…あれ……?

気付くと、2人で眠って居た。

隣には、私を腕枕してたであろう課長。

斗志樹が熟睡している。

手探りでベッド下の収納用の引き出しから、寝間着代わりのワンピースを出し、布団の中でモゾモゾと着替えて寝室を出た。

ササッとシャワーを浴び、ソファーに座って深夜ニュースを見る。

…何か私たち、行きずりみたいだ。

良い大人が、付き合って即えっちなんて。



「…………;;」



自分で言ってて落ちてしまう。

キッチンへ行き、冷蔵庫からビールを取り出した。

1人、晩酌しながら明日の朝の朝食の下準備を済ませ、斗志樹のワイシャツを洗濯。

想定外のお泊まりで、着替えがないから仕方ない。

普段しない水拭きをしたり、窓磨きをしてると、朝陽が登り始めて居た。

熱中して、掃除をし過ぎてた。

そろそろ斗志樹も起こさないと。



「……悪い、寝過ぎた」



しかし、斗志樹は自分で起きて来た。

上半身裸ながら、目を擦る姿が何だか可愛くて、私は斗志樹の頬にキス。



「どうした?」



「何でもない」



逞しい腕に包まれると、安心感がある。

守られてるって、感じる。



「シャワー浴びて来て?ご飯、用意しとくから」



私の家系は家事全般そつなく熟すも、料理はかなり得意。

教わっといて、本当に良かった。