「ただいまー」



「おかえり」



お巡りさんとなり、早くも1週間。

スーパーの袋を下げ、お迎えに行った悠斗と帰宅すると、いつも通りに父親が出迎えてくれた。

1人でタオル地の玩具を咥えて、少しなら過ごせるようになった愛有斗。

ベビー布団に寝転がり、うーうー言ってる愛有斗の頭を撫でに行くと、ニコリと笑うようにもなった。



「お前、最近つまらなそうやな」



「そんな事ないけど。ただ、まだお巡りさん呼びに慣れないだけ」



手を洗い、愛有斗を抱き上げて、2階に上がろうとする私に、父親から容赦ない一言。

全ては言えなくても、ちょっとだけ気持ちを吐き出す。

悠斗は父親とお風呂に入る為、帽子とスモッグを玄関のハンガーラックに掛けて、洋服を脱ごうとしてる。



「悠斗のお風呂よろしく」



「仕事、辞めてもえぇからな。しばらくなら、お前たちの援助なくても、俺たちは大丈夫やから」




「警察に代わりないし、すぐ慣れるから。それに悠斗の面倒をみて貰ってるの。光熱費だけなんて斗志樹が気にするし、心配しないで大丈夫」



「……そうか」



父親はきっと、私の返答に納得をしてない。