『心配位、させてくれ。愛依は自慢な孫で、悠斗も大切な曾孫だ』



「祖父ちゃん……っ……」



『と、格好付けたいんだけどな……』



「……祖父ちゃん……?」



『俺か苺愛か。はたまた芽依実か守優かはわからないが、この家系のせいじゃないか、正直……子や孫を警察にして、初めて悩んでる』



「でもそれは、私たちが……自分たちで決めた事でしょ……?」



『“もしもし、山下で……どちら様?貴方、誰?はい?貴方が――…”ちょっと、待っててくれ』



「うん……」



電話中、何やら騒がしい祖母の電話に出た声。

保留にされず、放置された携帯から聞こえた電話から聞こえて来る祖父の声は、明らかに怒りと呆れ。

でも、悔しげに思う。

表情から感情を読むには難しい人だけど、割と声で判断の出来る人だ。



『愛依?悠斗、見付かりそうよ!ごめんね――…』



祖母が代わりに出た電話。



「……そんな事ないっ……。そんな事ないっ゛!」



『愛依……っ』



「姉貴……」



祖母の謝罪を聞いた瞬間、私の中の“刑事”と言う感情はどこかへと消え、感情を振り乱して否定。