「――おい、斗真!!」



「……何?どうしたの!?」



「…………。ちょっと、みんなに話がある」



上手く話し合いが行われてると思ったのに、斗真は飛び出して行ってしまった。

追い掛けようとしてた斗志樹に声を掛けると、珍しく浮かない表情をしてる。



「来月1日(いっぴ)から、受けてくれるなら、磯村さんには主任を任せたい」



「あぁ……。俺で役に立てるなら」



「それはもちろん。ここで最も長い人で、今更なお願いで、逆に申し訳ないと思ってる位で。そして、課長については、俺が副署長と兼務する案もあったようだが、さすがに難しい事もある……。だから、順当に愛依を付けたいとの事だ。ちなみにだが、斗真は見落としてたようだが、本庁の捜査一課の課長として辞令が出てる。木ノ島で課長を指名してるんじゃない。保険でも何でもない」



「「「『“本庁”??』」」」



「最初は愛依に来た話らしいが、坂田署長が、“じゃあ木ノ島はどうなる?男は高みを目指して外に出てどんどん良い物を吸収する事は良いけど、愛依は絶対にダメだ!行かせても警視総監になどなれないんだから、木ノ島で大事にする!”と、役員会で宣言したようだ」



そして斗真に白羽の矢が立ったけど、本人は嫌がってると;;

こっちが悪い気になるって言うのに;;