キッチンへと行き、炊飯器をちゃんと父親がセットしたのかを確認して、冷蔵庫を漁る。

斗志樹も何もなければ定時に上がるって言ってたし、今日は5人分。

悠斗は、斗真の小さい頃にそっくりな顔ながら、斗志樹に似て身体が大きくて、良く食べる。

年長や小学生と間違われる4才児は、大人の1人前なんて平気で平らげるから、作るのも大変だ。

赤ちゃん返りで抱っこを迫って来る為、私の腕力は産休でも衰える事なく、日々逞しくある。



「おい、来たで」



「言ったところで行くんでしょ?;;」



「当たり前やろ。アホかお前」



「……ムカッ;;」



私が働いてる時は、斗志樹や母親の手を借りながらお迎え。

でも今は、分団で先生と頑張って往復歩いてる。

自宅前で呼び鈴を鳴らす先生と悠斗の元へと、愛有斗を抱いたまま寄って行く父親。

先生は顔を赤らめながらペコペコと頭を下げて帰って行く。

分団の中で、保育園から一番遠い悠斗。

「おかえり」と出迎え、帽子を外すと、汗だくのまま抱き着いて来る。

子供の汗臭さって、何でか平気。

父親の時は「臭っ!」てなったのに、旦那や子供は別なようだ。