「お前、また独り占めか」



「違うでしょ!だいたい、私が母親で――…」



「俺はお前の親や。親なくしてお前は生まれず、孫はなし。代われや」



「……どんな理屈よ;;」



「よーし。那維斗君とこ来い。おー、お前はえぇ子やな」



――時はまたちょっとだけ余分に流れ、結婚して、早いもので5年。

私は34歳と、出会った時の斗志樹の歳になってしまった。

ただいま、第2子となる次男を出産して1ヶ月の為、産休中である。

長男は悠斗-ユウト-。

4才で、今は赤ちゃん返り中ながらも、保育園へと通ってる。

そして、晩ご飯の準備の為、1階に降りた途端、ジジイに攫われた次男・愛有斗-アユト-は生後1ヶ月。

両親の老いを心配し、産休中だけでも晩ご飯を一緒に作って食べようとしたらこの座間。

毎日、このやり取りで息子(孫)を奪いに来るのだ。



「愛が有る男で愛有斗。那維斗君が考えたんやで?天才やろ。お前にピッタリやろ?ちなみに兄ちゃんは、お前の父ちゃんが、格好付けて死んだ親友の名前を入れたんや。アホやろ?母ちゃんの元カレやぞ?せやけど、悠斗も那維斗君の可愛い孫やで。寧々と悠斗と愛有斗は、自慢の孫や」




…それなら、余計な事を教えなくても;;