「先週、本庁に居る同期と合コンしたら、“とっ君は元気?”って話し掛けられたんですよ!」



…“とっ君”……?



「あ、伝言がありました!“また呑みたいね!”って」



…“また呑みたいね”……?



「本当に、あいつか?」



「はい!平井菜々子-ヒライナナコ-さんです!」



「…………;;」



「…………」



「黒田、さん……?;;」



「……七星が言うなら、平井菜々子さんは相当な美人なんやろね?とっ君」



「それはないだろ!」



「俺の台詞」



「んなもん、今更えーわ!」



「あ、写メあるよ!」



「見せてみ」



「……はい;;どうぞ;;」



段々と、抑えきれなくなって来た苛立ち。

七星のスマホを奪うと、カクテルの入ったグラスを持ち、首を傾げて笑顔で決めてる平井菜々子。



「よし。返す」



「どうした、姉貴;;」



「こんな仕草する輩は、斗志樹のタイプちゃうし、ぶっちゃけ負けてへん」



「どれ!…………あぁ、確かに」



自分の容姿に、高い自信があるわけない。

だけど、これは大丈夫!