「――失礼します。SAT隊長の安田-ヤスダ-です。退出命令はどういう事でしょうか」



「中の状況がハッキリしない中、正面切って、そのまま撃ち合ってて、時間の無駄ですよね?腕の立つ10人をSATとSITで選出して下さい。
捜査一課長さん?」



「はい」



「捜査一課から6人出して下さい」



「わかりました」



後は、私・斗真・七星・神楽で30人。

確認済みの犯人の数の倍だ。



「愛依、どうするつもりだ」



「難波、俺に何をさせるつもりだ?」




「――全方向から攻めます。SATとSITは混合で、お互いの高い技量を活かし、国内線側と国際線側の左右のスカイデッキより突入!1階から吹き抜けとなった土産コーナーに集中する実行犯確保。斗真と神楽は捜査一課の3人を連れてヘリで屋上へ行き、展望ラウンジから突入し、主犯が別に居ないか捜索。残りの3人は、私と七星、そして水瀬部長と共に、地下駐車場から上階へと非常階段を使って突入。各班1人を情報係とし、無線にて木ノ島刑事課の黒田課長へどんな小さい情報でも報告を義務化。黒田課長は、即座に情報の開示。また、1階より順に安全確認されたら機動隊を突入させ、死傷者の救出指示。残りの隊員は建物を取り囲み、犯人の脱出を阻止。以上」



私も突入はする、直感型。

だけど、無駄な労力は使わない。