騒がしい1階を駆け抜け、エレベーターに乗り込み、刑事課へと向かう。



「おはよう」



「おはようございます。相変わらず、女子高生は騒がしかったですか?」



「うん。あ、ありがとう」



課に入ると、臼杵がコーヒーの注がれた私のマグカップを手について来る。

最近、漫画だか映画だかで、制服の警官が騒がれてる。

しかも、ただの制服ではなく、交番勤務や巡回警備などで着る、装備の充実した、あの、制服姿の警官たちが。

これから交番へ交代へと向かう署員は、女子高生からのモテモテなのを、最初は喜んでたのに、今では“仕事にならん”と嘆いてるとか。



「……何で俺じゃダメなんだ……。俺は、花形の刑事だろ……?」



苦節35年。

やや老け顔の磯村さん、独身は、違う意味で嘆いてるけど;;



「けど、磯村さん考えてみて下さいよ!俺がギリギリOKだとしても、磯村さんは法を犯したと判断されかねませんよ?」



「「「『…………;;』」」」



…な、七星……;;