先に降りて医務室へと行けば、ガッシャンガッシャンと、物が倒れる音が廊下にまで響いてる。

磯村さんと斗真だけでは限界だったのか、医者までも加わって、3人がかりでドアを押さえてた。



「どうもすみません;;」



磯村さんと医者に謝り、ドアを開ければ枕が飛んで来た。



「姉貴、もう止めろ」



「斗志樹はどこや……っ!!」



枕を何とか避けて、姉貴の腕を掴む。

荒れた医務室に駆け込んで来て、「すげぇな;;」と苦笑いで見渡した兄貴。



「何でまた泣いてるんだ」



「七星が斗志樹君は居ないって言うから……。今はここに居てって閉じ込めるから……っ。会いたいのに、会えないから……、」



「お前かよ;;」



まさか七星のせいで暴れたとは、急いで戻って来た意味がない。

七星は自分の責任だと思わなかったのか、アタフタしてる。



「……そんなに、俺が良いか?」



「斗志樹が居ないなんて嫌」



「悠呀を轢いた犯人がわかってもか?」



「それは……。でも、今の私は、斗志樹と生きたいから……」



「じゃあ、一緒になるか」



「…………;;」



意地悪な質問をしといて、何でここでプロポーズに発展した?;;



「俺の指輪、嵌めてくれるか?」



もうここには居ない悠呀君に嫉妬してるのか?;;



「……うん……っ……」



そして頷いてる姉貴よ。

この流れに疑問はないのか?;;

おかしいと思ってるのは、俺だけなのか!!?