昼が終わったころ、
俺に面会者があると
呼び出された。
面会者など
心当たりがない。
俺がここにいることを
知っているものが
ほとんどいない。
道化師時代の仲間が
ここへ来るはずもない。
面会室に入ると
乳飲み子を抱いた婦人が
いきなり歩み寄ってきた。
「弟を陵辱したのは
あなたですの?!」
わけがわからない。
「弟?りょうじょく?」
婦人の顔を見つめていると
突然理解できた。
「あなたアイリスだ!」
婦人は驚いた。
「私をご存知ですの?」
「ほんとにそっくりだ。」
思わず笑ってしまった。
それにつられ、婦人の
先ほどの剣幕は和らいだ。
「又三郎から、いや
弟さんからあなたの話は
よく伺っていますよ。」
俺はアイリスに掛けるように
促した。
「今又三郎を呼んできますよ。」
「いえ、いいんです。」
アイリスが制した。
「私はあなたと、ミゲーレさまと
お話がしたくて参ったのです。」
「俺と?」
俺はおもむろに面会室の
椅子に座った。
「たしか、あなたはご両親と
ルテキアでパン工房を営んで
いらっしゃるんですよね。
パン職人のご主人をお迎えになって。
そんな乳飲み子を抱えて、
こんなところまで、
よくおいでに・・・」
「ええ、弟から手紙をもらって、
もういてもたってもいられなくて、
主人にお願いして
連れてきてもらいましたの。
主人には表で待ってもらっています。」
又三郎がアイリスへの手紙に
何をつづったのか、
不安になる。
「よく、あの子はカードを私に
よこしますが、いつも
一行か二行の短い言葉しか
書いてきません。
でもこのまえの手紙は
封筒に何枚も書いてよこしました。
それで、真相を知りたくて、
あなたに会いに来ました。」
俺は机の上に手を組んで
置いた。
「弟さんは何て書いたんですか?」
「あなたを、死に至らしめようと
してしまったと。
そのことをとても後悔していると。
その原因はあなたが
他の人と関係をもったからだと
いうのです。
これは本当ですか?」
「いいえ。」
アイリスはなにか
納得したような顔をした。
俺に面会者があると
呼び出された。
面会者など
心当たりがない。
俺がここにいることを
知っているものが
ほとんどいない。
道化師時代の仲間が
ここへ来るはずもない。
面会室に入ると
乳飲み子を抱いた婦人が
いきなり歩み寄ってきた。
「弟を陵辱したのは
あなたですの?!」
わけがわからない。
「弟?りょうじょく?」
婦人の顔を見つめていると
突然理解できた。
「あなたアイリスだ!」
婦人は驚いた。
「私をご存知ですの?」
「ほんとにそっくりだ。」
思わず笑ってしまった。
それにつられ、婦人の
先ほどの剣幕は和らいだ。
「又三郎から、いや
弟さんからあなたの話は
よく伺っていますよ。」
俺はアイリスに掛けるように
促した。
「今又三郎を呼んできますよ。」
「いえ、いいんです。」
アイリスが制した。
「私はあなたと、ミゲーレさまと
お話がしたくて参ったのです。」
「俺と?」
俺はおもむろに面会室の
椅子に座った。
「たしか、あなたはご両親と
ルテキアでパン工房を営んで
いらっしゃるんですよね。
パン職人のご主人をお迎えになって。
そんな乳飲み子を抱えて、
こんなところまで、
よくおいでに・・・」
「ええ、弟から手紙をもらって、
もういてもたってもいられなくて、
主人にお願いして
連れてきてもらいましたの。
主人には表で待ってもらっています。」
又三郎がアイリスへの手紙に
何をつづったのか、
不安になる。
「よく、あの子はカードを私に
よこしますが、いつも
一行か二行の短い言葉しか
書いてきません。
でもこのまえの手紙は
封筒に何枚も書いてよこしました。
それで、真相を知りたくて、
あなたに会いに来ました。」
俺は机の上に手を組んで
置いた。
「弟さんは何て書いたんですか?」
「あなたを、死に至らしめようと
してしまったと。
そのことをとても後悔していると。
その原因はあなたが
他の人と関係をもったからだと
いうのです。
これは本当ですか?」
「いいえ。」
アイリスはなにか
納得したような顔をした。

