「サンキュ、陽菜」
いいながら、手を伸ばして、福田さんから割り箸をうけとった海老原。
その顔は、とても優しい笑顔を浮かべていて、それにとてもうれしそうに見えたんだ。
「けど、わざわざ、持ってきてくれなくても、良かったのに。割り箸なんて、食堂でもらえるのに」
「あ・・・そういえば」
いわれて気がついたのか、顔が真っ赤になった。
「・・・そうだよね、ここ学食だもん。わりばしあるよね」
「そんなこと、思いつかないくらい、急いできてくれたんだろ、陽菜?」
「自分の、お弁当の包みあけたら、私のお箸と、光くんのほうにいれたはずの、割り箸がはいってて・・・あわてて。七組にいったらいなくて、それで、学食だと思って。
・・・だって、お箸がないと、お弁当食べれないでしょう? だから、あせっちゃった」
「陽菜らしい。でも、サンキュ。まだ、食べてなかったから、これ、つかわせてもらう。それに・・・弁当。びっくりした。中開けたら、すごく豪華で」
「そう? いつもつくってるから、よくわからないけど。でも、ちょっと量が多かったかな? 光くん、食べきれなかったら、残してね?」
「ぜったい、残すわけないって」
・・・あの、二人の世界ですか???
隣に、佐藤要くんがいること、完璧に忘れていませんか・・・?
ちょっと、寂しいのと、うらやましいのとで、おれはお邪魔虫覚悟で二人に声をかけた。
いいながら、手を伸ばして、福田さんから割り箸をうけとった海老原。
その顔は、とても優しい笑顔を浮かべていて、それにとてもうれしそうに見えたんだ。
「けど、わざわざ、持ってきてくれなくても、良かったのに。割り箸なんて、食堂でもらえるのに」
「あ・・・そういえば」
いわれて気がついたのか、顔が真っ赤になった。
「・・・そうだよね、ここ学食だもん。わりばしあるよね」
「そんなこと、思いつかないくらい、急いできてくれたんだろ、陽菜?」
「自分の、お弁当の包みあけたら、私のお箸と、光くんのほうにいれたはずの、割り箸がはいってて・・・あわてて。七組にいったらいなくて、それで、学食だと思って。
・・・だって、お箸がないと、お弁当食べれないでしょう? だから、あせっちゃった」
「陽菜らしい。でも、サンキュ。まだ、食べてなかったから、これ、つかわせてもらう。それに・・・弁当。びっくりした。中開けたら、すごく豪華で」
「そう? いつもつくってるから、よくわからないけど。でも、ちょっと量が多かったかな? 光くん、食べきれなかったら、残してね?」
「ぜったい、残すわけないって」
・・・あの、二人の世界ですか???
隣に、佐藤要くんがいること、完璧に忘れていませんか・・・?
ちょっと、寂しいのと、うらやましいのとで、おれはお邪魔虫覚悟で二人に声をかけた。


