でも、日々がたつにつれて、陽菜が恋しくなる。

 会いたい。

 会いたい。

 陽菜のそばにいきたい。

 

 苦しいくらい、禁断症状のように、そう思う。



「どうしたわけ、海老原?

 あんだけ、番犬みたく福田さんの周りをうろうろしていたのに?

 つきあってたんじゃなかったわけ?」



 佐藤が、聞く。



「だれが、番犬だよ。うるせぇよ、どうせ、つきあってなかったし」



 おれは正直にいった。

 佐藤がぽんぽんと、肩をなぐさめるかのようにたたいた。

 くそ・・・同情かよ。



「まぁ、陽菜さん、清純のかたまりって感じだから・・・おしまくって失敗した感じだよな。海老原、空回り???

 けどさぁ・・・押してだめなら、ひいてみろっていうから、まぁ、それもいいんじゃない?

 もっとも、それも陽菜さんが少しでもおまえのこと、気にしていなきゃいみないけどね」

「・・・なぐさめてるのか、それとも、おまえ、とどめさしてるのかよ?」



 おれは恨みがましく、つっぷした机から顔をあげて、佐藤を睨んだ。