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紫雨side




健吾が帰ってきた後、俺達はダラダラと買い物を続けた





既に太陽は沈み、健吾たちとも別れ部屋に戻った




俺はベランダに立ち、煙草の煙をはく





外の景色を眺めるが、どうもソワソワしてならない




(藍はまだ帰ってこないのか、、)






「紫雨」





「なんだ」





「藍、電話に出ないんだ。葉瑞がGPSを追跡しようとしたけど、それもダメ」



「そうか……」





「このまま、帰ってこなかったらどうしよう」





今にも泣き出さんばかりのサクは床に座り込んだ






「らん……」





その小さな声は藍に届いているだろうか