15分の恋。


「ねぇ、先輩?」
「はい?」

「毎朝一緒にバスで会えませんか?」
「え…」

ドクンッと心臓が音をたてた。

「ダメ…ですか?」

あたしより背の高い黎くんが、顔をのぞきこむ。

「ぁ、ごめん。朝は、その、約束してる人がいるんだ」

『毎朝、このバスで会わねぇ?』

大事な大事な約束が頭をよぎる。

だめなの、朝だけは…絶対に。

結城くんと一緒にいられる、たった15分。

この時間だけは、失いたくない…。