え、な、なんでなんも言わないの?

「絶対いわねー」

ふいっとそっぽをを向く、その時結城くんの耳が、うっすら赤くなっているのがみえた。

「えー、ケチぃ」

冗談でぷぅっと、頬を膨らましていると、結城くんがこっちを向いて

「いつかな…」
「え…」

小さな声で呟いた。
ポンポンと頭をなでる。

え、いつか、言ってくれるの?

なでられた頭を触りながら、歩いていく結城くんを見つめる。

「おい、早くいくぞ」
「あ、うん!」


結城くんの、言葉で小さな一言であたしは、一喜一憂しする。

今一緒に笑って怒って、そんな時間がずぅっと、続けばいいのになぁ…。

結城くんの横顔を、見つめながら思うんだ。


大好きって―――。