黙りこくる麻希をおいて、キッチンにもう一度向かおうとすると、さらに強くつかまれた。
「おい」
「……」
声が低くなる。
腹が立ってきて、離せと言おうとしたら、
「………るの」
「は?」
最後の声だけ少し聞こえただけで、小さい声はほとんど聞こえない。
「な…
「……ストーカーされてるの」
「…は?」
一瞬、何て言ったか、わからなかった。
俺の動きがピタッと止まった。
「どうゆうことだ?」
聞くと、少し震えた声で静かに話し始めた。
「…最近、帰るのが遅くなると、誰かにつけられてて…。
最初はたまたまだって、思ってたんだけど、あんまりにも続くから…」
短い説明だけど、恐怖は伝わってきた。


