桃宮が出ていって、5分ほどたった。
なのに、麻希が入ってくる気配がない。
遅いと思って、玄関に向かおうとすると、玄関の扉が開く音がした。
玄関に向かおうとしていた足を止めて、さっきまで桃宮と話していたソファに座る。
「薫?」
麻希がソファの近くに来たものの俺は麻希の方をみなかった。
「なに?」
自分でも驚くほど、冷たい態度をとっている。
でも何でこんな態度をとっているのか、自分でもよくわからない。
自然にこうなってしまっていた。
俺の態度に対して控えめに、ゆっくりと口を開いた。
「具合、大丈夫?」
「あぁ」
正直、驚いてる。
平然をよそおっているけど、麻希が見舞いに来たことも、今、俺を心配していることも。


