♪雫SIDE♪

みっともないくらい、泣いてしまった。

声をあげて泣いてはいないけど、ボロボロと涙を流した。

変だよね。あんなに泣くなんて…。


でも、泣けずにはいられなかった。

泣いている間、結城くんはずっと、優しく頭を撫でてくれた。


トントン、とリズムよく野菜を切る。

あたしは今、熱で寝ている結城くんに雑炊を作っている。

あたしが熱出したとき、彼も、作ってくれたから…。

切り終えた野菜を、勝手に探した小鍋に入れ、コトコト煮込む。