名前の無い物語


「ぅ…ぅ…。」嗚咽を響かせながら
八代は黒い光に飲まれていく


「八代さんっ!」




掴もうと思った手
だけど一歩届かなくて
キィン、と柚月は黒い光によって飛ばされた



「柚月!」

間一髪、吉野が受け止める
八代を飲み込んだ闇は姿を変えて
今まで見たこと無い

巨大な黒い影が存在していた



「デュアンテ…!?」


あれがデュアンテ?
こんな大きさ…見たことない!


 
巨大なデュアンテから小さな闇が零れ落ちる
それは、直ぐにいつものデュアンテに姿を変えた



「えっ?えっ?何コイツら!」


「とりあえず、戦うしか無いのは確かだ。」


キン、と音を立てて
吉野の手に剣が現れる

硝子のお守りが姿を変えたようなその剣を
吉野は構えた



瞬間、無数のデュアンテが二人に襲いかかった