名前の無い物語













「そういえばさ、吉野のベルトについてるその花…何?」


「花?」吉野は足を止め、自分の服装を確認した
おかしい…普通の制服だし
ベルトだって黒の普通のやつだ

花なんて要素どこにも無い筈



「それそれ、その青い硝子で出来てるやつ!」


柚月が指差した先
それは、いつも付けてるお守りだった



「…これ、花なのか?星じゃなくて?」


「えっ?だって、花弁みたいに硝子が一枚一枚繋げてあるし…花っぽくない?」


吉野はベルトからお守りを取って
それを眺めた

確かに、そう言われれば星より花のような気がする




ーー何があっても、必ずここに帰ってこれるようにーー




「えっ…?」