名前の無い物語











「っ…!」舞う土煙に、柚歌は腕で防いだ


まさか…この力…!


見覚えのある強大な力に、柚歌は嫌な予感を覚える

すぐに、空がいる方向に視線を移した

薄くなっていく煙の中、倒れているような黒い影が映る


「…空っ!」

駆け出す柚歌

その声に、海も状況を把握して空の下に走り出した


「空…空っ!」

思った通り、その場に倒れている空を柚歌は抱き起こす
意識はあるようだが、「ハッ…ハッ…。」 と空は呼吸を乱していた


…空の"音"の乱れが酷い
このままじゃ、暴走してしまう…!


「待って、今"調律"するから…!」

ポゥと空の額に置いた手から光が現れる


やっぱり…さっきの力は"破壊"の力…

どうして…?この力は上手く操れないって言ってたのに…


「柚歌…空は…。」

「…大丈夫。必ず救ってみせる。…ーー!」