名前の無い物語


「海?」切なそうに顔を歪める海に
七菜は首を傾げた

別れる直前に触れた、華の温もり

笑顔

全てが、目の前の七菜と重なる


まるで、華と一緒にいるときと同じ感覚



ーー信じてるよーー


「…ありがとう、『七菜』。」

海の言葉に
七菜は嬉しそうに笑った


違う

彼女は…華じゃない


海の瞳には
もう七菜と華は重なって居なかった

一体のガーディアンが七菜と海の下に近づく
七菜が頭を撫でると、ガーディアンの瞳が緑色に変化した


「…どうやら、シャトルの修理が済んだようです。」