箙の視線は
目の前にいる海に向かう
皆の視線は海に向かった
「…俺?」
突然の事で、ポカンと海は呆然とする
俺から、娘さんの波動を感じる…?
「突然、天界からある筈の無い娘の波動を感じ…探査をかけた先には、貴方が居た。私達が貴殿方を助けたのは、それが理由です。
現に今も、貴方から娘の波動を感じる。」
「…。」箙の言葉に、海は何も言えなかった
自分から波動を感じるということは、娘さんは生きているという証拠と共に
どこかで海と出会っている可能性もある
だけど…海の記憶には天使に会った事など無かった
「…何か、手掛かりがあると思ったんですね…。」
空の言葉に、箙はゆっくり頷いた
すべては、海の答え次第
希望は…それに託されていた
「…娘さんの、名前を教えていただけますか?」
箙はまるで懐かしむように
優しい声色で答えた
「…亜未。箙亜未といいます。」

