名前の無い物語


箙は「そうです。」と辛そうな表情を浮かべた

あの事件って、天使が天界に去ったキッカケの事だよな?

この人、それを知っているって言うのか?


「勿論、ご存じの通り…人間は何も悪くありません。全て、我々天使が悪いのです。」

「天使が?」

あまりに聞きすぎている海に対して
箙は少し首を傾げた

「…まさか、覚えていないのですか?あの事件を…。」

『覚えていないのですか?』

箙の言葉を、海は全く理解出来なかった

その様子を、吉野達は心配そうに見つめる


「覚えてないのかって…当たり前だろ?


共存してたのは、今からずっと昔の話なんだから…。」